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『ポケモン』が売れた理由を、過去のキャラクターとの相違点を踏まえて述べ、さらに、今後どうなっていきそうなのかを考察してください。
売れた理由は、まずはキャラクターの種類の多さ、多様性ではないでしょうか。過去のキャラクターは、どちらかというとヒーロー・ヒロイン型で「主人公」が決まっていました。
ポケモンも、「ピカチュウ」という主人公的キャラがいますが、基本的には、数多くのポケットモンスター達、全部が主役です。子供たちは数多くのキャラクターから、自分が好きなキャラに、感情移入ができるのです。
ふたつめは、キャラクターの属性が、キッチリ設定されていること。身長・体重から、強み・弱点まで、ひとつひとつのキャラクターの情報が、詳細に設定されていて、架空のモンスター達を、リアルに感じることができます。
子供たちは、恐竜や動物の図鑑を見るように、より現実に近い形で、ポケモン達の属性を覚えていきます。
もうひとつは、カードゲームの影響でしょう。子供たちは、自分オリジナルのコレクションを作り上げるため、次々に、カードを買いあさります。「コレクション力」とでもいうのでしょうか。
昔、ビックリマンシールを集めるために、ビックリマンチョコを大量に食べたように、いつ出てくるか分からない「欲しいカード」を手に入れるために、カードのデッキやガチャガチャを買いつづけるのです。
コレクションを集めるためには、ただ買うだけではありません。子供たちの間には、自分の要らないキャラと欲しいキャラを交換する「交換マーケット」が生まれます。そこで、子供同士のコミュニケーションも生まれます。
なによりカードはゲームですから、ゲームの勝ち負けによって、欲しいカードを手に入れる(または取られる)といったことも可能です。
昔、スーパーカー消しゴムも、BOXYのボールペンの、尻のバネで机からはじき落としたら、自分のモノになったように、ゲームを楽しみながらコレクションを作れるのです。
今後ですが、廃れて行くでしょう。実際既に廃れているし。
ビックリマンチョコやスーパーカー消しゴムなどのコレクション性と、多用な主人公の合体は、過去にあまりない遊び方だったかも知れませんが、所詮は「遊び」です。ゲーム先行型の爆発的なヒットが、流行り廃りの世界に引き込んでしまったのではないでしょうか。
ドラえもんやサザエさんなど、普遍的に人気のキャラクターの仲間入りも、期待できたかもしれませんが、それらは爆発的にヒットした経歴はありません。
また、それらはマンガ、テレビだけの受動的世界で、能動的に行う「ゲーム」ではありません。同じテレビ番組を毎週見ることはできますが、同じゲーム(遊び方)をいつまで続けられるでしょうか。「遊び」にはいつか飽きるときが来ます。
個人的には、ポケモンは子供と大人が一緒に楽しめる、数少ないキャラクターだと感じています。「テレビ番組」としてはじまっていたのなら、もしかしたら長く続いたかもしれません。しかし、「ゲーム」として「爆発的」にヒットし、毎日同じ遊び方を続けていては、飽きられるのも早いでしょう。

売れた理由についての見解は、正しいでしょう。
ポケモンの目のつけどころの最大のポイントは、「ヒーローがいるようで、実はいない」ということです。サトシというポケモントレーナーである主人公はいますが、でも、「サトシが好き」なんて子供は、ほとんどいないでしょう。この点が、これまでのキャラクターとの最大の違いです。
かつては、男の子向けキャラクターでも、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」などの、ヒーローが人気でしたが、「エレキング」や「地獄博士」などの、怪獣や悪役が人気だったということはありません。むしろ、最近の円谷プロのCMを見る限り、(ポケモンのマネをしているのかは、定かではないですが)ブースカやピグモンを中心として、ばら売りをしようとしているな、ということが伺えます。
このような売り方は、むしろディズニー商法に近いものがあります。
ディズニーは、ミッキーマウスを中心としながらも、ドナルドダック、プーさんなどなど、ばら売りを仕掛けています。
このやり方の最大の利点は、人気が廃れてきたときの「リスクの分散」です。現実的に、ミッキーマウスが、今後すぐに廃れるとは考えにくいですが、廃れる可能性は、決してゼロではありません。だから、周辺キャラクターを育てておいて、地位を固めるというわけです。
ただ、ディズニーが、結果的に何十年もかけて、キャラクターを育ててきたのに対して、ポケモンは、わずかここ数年です。さらには、当初から一五一種類のキャラがいるわけですから、ピカチュウ以外のキャラが、果たしてどこまで定着できるのかが、最大の難関でもあります。
子供の人気投票を見ても、ピカチュウが断トツであることは変わらず、2位以下のキャラを、子供だけではなく、早急に「大人」に認知させる必要があるでしょう(ニャースは、かなり浸透しつつあるかも知れませんが)。大人まで、そのキャラのバラエティ性を認識しない限りは、確実に廃れるでしょう。
ポケモンの最大の欠点は、何でしょうか。私は、最近気づきました。
それは、キャラが「しゃべれない」ことです。ピカチュウのしゃべることといえば、「ピカー」とか「ピカチュウ」としか言いません(それはお前の名前だーと突っ込みたくなる)。これは、キャラの存命を考えると、致命的なのではないでしょうか。
昔のキャラクターから始まって、最近のものまで、しゃべれないもので、ここまで人気が出たものはあったでしょうか。ディズニー系のキャラでは、むしろどんな「モノ」でもしゃべらせます。ドラえもんでも、キティちゃんでも、みんなしゃべれます。
★最近「デジモン」というのもテレビでやっていますが、こちらは見事なまでに「しゃべる」のであった。たしか集英社。
ここに来て、ポケモンに近いなと気づいたのは、「スターウォーズ」のキャラでしょうか。C3POこそしゃべれますが、R2D2を筆頭に、大半の「キャラ」はしゃべれません。キャラとの会話が成立しないと、感情移入にも限界はあるのではないでしょうか。
これだけ、考えてくると、ポケモンの先行きは、極めて暗いものになりますが、可能性はあるのでしょうか。
ポケモンのキャラとしての性質を、さらに冷静に分析すると、生きていく可能性も少し見えてきます。
ポケモンは、他のキャラのように「擬人化したキャラ」ではなく、「擬ペット化(?)キャラ」なのではないでしょうか。つまり、ミッキーマウスやドラえもんを、「友達の代わり」とするなら、ポケモンは、「犬や猫などの愛玩動物の代替物」…。
どうでしょう。このように考えれば、生き延びる道も見えてこないでしょうか。全く手のかからない、死ぬこともない、愛玩キャラ。無理でしょうか。
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